Edmund L.さん

父親

外泊を成功させるための準備

SMAのある子どもが外泊するときには考えなければいけないことがたくさんあります。特に、社交的で友だちがたくさんいる娘のAngieが楽しく快適に過ごせるようにと願っているので、いろんなことを想定して準備をしています。

小学生の女の子にとって、お泊まり会は重大事件でワクワクや喜びの源です。しかし、Angieの友だちにとって、Angieをお泊まり会に誘うということは、Angieだけでなく、Angieの母親や持ち運びのできるイス、車いす用のスロープなども一緒にお泊まりすることを意味しています。

概してAngieは、友だちの家に外泊したことがありません。その代わり、私たちの家でお泊まり会を行ってきました。Angieのお友だちをお泊まり会によぶことは、私たちも一緒に楽しむことができるだけでなく、Angie、お友だち、そしてお友だちのご家族にとって一番安心で幸せな解決方法です。ただ、親族が集まるサンクスギビングやクリスマスに、誰かの家に泊まらなければならないときがあります。

誰かの家に泊まるためにまず把握しなければならないことは、そのご自宅がどのような構造をしているかということです。高層分譲マンションに住んでいる場合は「大当たり」です。分譲マンションのほとんどはADA(米国障害者法)のルールに従っているので、家の中まで比較的簡単に到着できます。しかし、一戸建て住宅であることがほとんどです。この場合、まずインターネットで住所を調べて、通りから家の様子を見るようにしています。

第一に、家が1階建てかどうかを確認します。2階建て以上の場合、私たちが泊まるのはおそらく2階になるでしょう。そのためにはポータブル車いすを持っていかなければなりません。娘が通常使っている車いすは、上の階に運ぶには重すぎるからです。次にチェックするのは玄関です。特に、玄関の前の階段をチェックします。この段数によって、持っていく車いす用スロープのタイプを決めるんです。さまざまなサイズの車いす用のスロープ(2、3、4、5、10フィート)を購入してあるので、その中から持っていくスロープを決めます。それでも、正面玄関から家に入ることができず、ガレージ側から入ることもあります。

GPSアプリをつかってだいたいの全体像はわかりますが、その家の人にもう一度確認しておく必要があります。電話をかけて玄関の写真を撮ってもらい、家の中まで入れるかどうかを再度確認します。さまざまなタイプの車いす用スロープを持っていますが、それでも家の中まで到着できない家は驚くほど多いんです。

Angieが家の中に入ることができるとわかると、私たちはホッとため息をつきます。次の大きな問題は、バスルームと入浴です。1晩だけの外泊の場合、通常は入浴せずに済ませることができるので心配事がひとつ減ります。でも2晩以上の外泊の場合は、シャワー用のイスを持って行かなければなりません。その家の人に、お風呂場がシャワー室か、浴槽があるタイプか確認します。シャワー室だと「当たり」です。浴槽がある場合、浴槽に合うシャワー用のイスを見つけなければならないからです。

シャワー用のイスの問題が解決すると、次は、シャワーヘッドが手で持てる可動式のものか、固定式で壁に取り付けられたものかを確認する必要があります。Angieは固定式のシャワーヘッドを使うことができないからです。固定式のシャワーヘッドの場合には、手で持てるシャワーヘッドとレンチを持参します。シャワーヘッドの交換はそれほど難しくありません。その家の人に許可を取りますが、一時的な交換についてはみなさん、快く許可してくれます。

最後に重要なのはベビーモニターです。Angieは今年で18歳になりますが、夜間に手助けを求める声が聞こえるよう、今でもベビーモニターを使っています。このベビーモニターのおかげで、Angieがぐっすり寝ている間に、私たちは親族とワインを楽しむことができるんです。