Spinal Muscular Atrophy Pediatric Pulmonologist

Mary Schroth先生

小児呼吸器科医

医学的知識の進歩とケア

脊髄性筋萎縮症(SMA)のある子どもに対する医学的知識とケアが、この20年でどのように進歩したかについて、Mary Schroth先生が説明します。

Q: 子どものSMAを専門にしたきっかけは?

Schroth先生:きっかけは最初の患者さんですね。4歳の女の子でした。私はそれまでSMAの患者さんに会ったことがありませんでしたが、その患者さんは夜寝ている間の酸素補給のために受診されました。彼女とご家族は、全米SMAカンファレンスに行き、娘さんのサポートに特定の機器が必要であることを学んでいました。また呼吸器科医を含むケアチームを必要としていました。彼女たちに、家族のためのSMAカンファレンスに出席するよう促され、私は初めてSMAカンファレンスに出席しました。1998年のことでしたが、それ以来、私はすべてのカンファレンスに出席しています。呼吸器専門医の観点からすると、SMAは非常に興味深い疾患です。生理学を理解し、患者さんがより快適に生活できるようケアします。その最初の患者さんは現在27歳です。ときどき彼女のフェイスブックをのぞいています。読んでいてうれしくなるんです。彼女のがんばりを誇らしく思っています。

Q: SMAのある子どもに起こる呼吸の問題にはどのようなものがありますか?

Schroth先生:SMAのある人には、低換気(異常にゆっくりした呼吸)の問題があります。私が最初の患者さんを診て気が付いたのが、睡眠中に酸素飽和度が低下するということです。睡眠中には酸素吸入を行っていましたが、低換気の管理にはそれだけでは十分ではないと考えました。それが、私にとって興味深い生理学的見地からの疑問となりました。 

Q: 医学的な問題が十分に理解されていなかったSMAですが、そのケアにはどのような課題がありましたか?

Schroth先生:20年前の1998年当時、低換気の問題についてはよく認識されておらず、介入のオプションもあまりありませんでした。低換気の管理に使用できる機器は主に気管切開用で、患者さんは、多くの場合、人工呼吸器を使用していました。非侵襲的ケアや二相性陽圧呼吸[Bilevel Positive Airway Pressure: BiPAP]の技術は比較的新しいもので、特に子どもにとってそういえます。機器もインターフェースも子どもが使いやすいものではなく、課題がたくさんあったんです。

その他のSchroth先生のお話

小児科医の役割

私は個人的に、一般小児科医はきわめて重要な役割を担っていると思っています。予防接種と同じように、子どもに必要なケアや機器の提供を助ける仕事だからです。

近日公開